Kyoko Amagai
Toru Oishi
Mai Takahashi
翻訳
誰もが何かを抱えて生きていて、それは目に見えることもあれば、 見えないこともあります。 「ママ、どうして わたしなの?」は、障がいを持つ人々のことを よりよく理解するための児童書です。 子どもフクロウのローズはもうすぐ誕生日。お誕生日会を計画しますが、あまり楽しみではない様子です。ローズは、自分が他の友達とは違っている気がして、他の動物たちがお誕生日会に来たがらないのでは、と心配なのです。でも、招待状を届けるために公園を飛び回るうちに、ローズは他の動物たちにも何かしら違うところがあることを発見します。 この絵本では、顔面神経麻痺や筋力低下、目を外転できない(デュアン症候群)、内反足、口蓋裂、軽・中・重度の筋緊張低下、手足の見た目の違い、斜視、自閉症、ピエール・ロバン配列、ポーランド症候群、発達の遅れ、言語や聴覚、視覚、食事、呼吸などに関する様々な障がいが、それぞれ取り上げられています。 人にはそれぞれ違っているところがあり、これらの障がいも個々人の持つ「違い」なのです。これら前述の違いは全て、メビウス症候群で見られる ものです。 |
Lorelai ローレライは2020年6月に生まれました。NICU(新生児集中治療室)にいた時、髪の毛がツンツンしている様子から両親にハリネズミと呼ばれたのが定着しました。状態が安定し退院できるまで、NICUで98日間を過ごしました。
彼女には3人の兄姉がおり、みんなローレライのことが大好きです。ローレライはボタンのついたおもちゃがお気に入りで、本を繰り返し読んでほしいときには何度も「もっと!もっと!」の合図を出します。表情で感情を伝えることはできませんが、自分の気持ちを表す他の方法をたくさん学んできました。 人工呼吸器に頼り、補聴器をつけていますが、それでも、誕生当初は乗り越えるのが難しいと思われた重大な発達課題も達成し続けています。家族や友人は、ローレライの成長を心から喜び、彼女の今後を楽しみにしています。 |
Reese リースは、2020年6月25日に生まれました。妊娠12週目に一卵性双生児の一人を胎内で失い、20週目の検診で内反足の診断されるという辛いスタートでした。双子の一人が亡くなったことから、医師からはリースも流産する危険性が高いと警告されていました。生まれた時から授乳が難しく、哺乳瓶を飲み終えるのに何時間もかかりました。母乳やミルクを飲ませるのに苦労していたため、母親がリースを再び病院に連れていったところ、メビウス症候群と診断されました。成長に必要なカロリーを吸収するのに体力を消耗していたため、生後2ヶ月で胃瘻チューブを入れました。それ以来、元気いっぱいです。内反足のために4ヶ月間ギプスをし、生後5ヶ月からは言語療法と理学療法に通い、最近では嚥下テストに合格し、嚥下が安全であると判断されました! また、斜視の矯正手術を2回受け、2回目の手術が成功しました。
ここまで成長したことで、いくつかの専門医への受診は要らなくなりました。家族、他の赤ちゃんと遊ぶこと、抱っこ、おもちゃ、おやつ、そして兄姉に負けないように頑張ることが大好きな、とても幸せな赤ちゃんです。私たちの生活は、リースがいなければ完全なものとは言えません。リースがやること、なすことはすべて特別です。それを達成するために一生懸命に努力しているのですから。 |
Rafael ラファエルは、2020年9月に双子として生まれました。双子のもう一人(兄)はすぐに退院できましたが、ラファエルは96日間をNICUで、さらに2ヶ月間を退院支援施設で過ごした後に退院し、ようやく双子の兄と、双子の上にいる兄に会うことができました。退院後はどんどん成長し、お兄ちゃんたちについていこうと、いつも一生懸命です。
いないいないばあ、愛犬のリリーを撫でること、音楽を聴いたり作曲したりすること、パパとサッカーをすることが大好きです。おもちゃをひとつひとつじっくり観察して、どのように動くかを見るのも大好きです。少し微笑むこともでき、ジェスチャーや手話を使って、自分の考えや気持ちを伝えるのも大好きです。 彼が持つ最大の課題は摂食嚥下障害です。胃瘻チューブで栄養を摂りながら、経口摂取嫌悪の克服と、安全な摂食嚥下を学ぶために摂食機能療法を受けています。その優しい性格と、目の前の課題に粘り強く取り組む姿に、日々みんな驚かされています。 |
Rose ローズは我が家の小さなフクロウです。その目はキラキラと輝き、いつも幸せそうにしています。ベビーゲートを取り外したり、パズルを組み立てたり、目標達成のために粘り強く努力します。読書やお絵描き、お友達と遊ぶのが大好きで、また、いつも抱っこ〜とやってきます。甘いものにも目がなく、スマホやタブレットをしょっちゅう使っています。
ローズは2020年7月24日に生まれました。生後、授乳ができず、最初の5ヶ月間は経鼻胃管が必要でした。ボストン小児病院の3T MRIで、第6脳神経の両方の欠損と第7脳神経の欠損と低形成があることがわかりました。最初の6ヶ月間は、神経眼科、遺伝学、肺、神経、歯科、整形外科、摂食・嚥下の専門医による専門評価や、毎週の理学・作業・視力・言語療法などであわただしいものでした。世界で最も医療に恵まれた土地に住み、目標と楽観的な気持ち、そして喜びを持って生活できることを、とても嬉しく思っています。 |
Kane ケインは2020年1月29日、カナダのアルバータ州エドモントンで生まれました。妊娠12週の検診で、左手の欠損が判明しました。私たち両親は悲しみを乗り越え、ケインをこの世に迎え入れる準備をしました。ケインは、緊急帝王切開で産まれ、様々な困難を乗り越えるべく、この世界へやってきました。NICUに2ヶ月間入り、検査を受け、数え切れないほどの専門医を受診し、生後5ヶ月でメビウス症候群およびポーランド症候群と診断されました。
家では兄のカイと一緒におもちゃの車で遊んだり、ダンスや外遊びなどをしています。発達課題も着実に達成し、毎日私たちに彼の生きる輝きを見せてくれます。手話を使って他の人とコミュニケーションをとり、言語機能の向上のために言語聴覚士のもとへ通っています。また、ハイハイや歩行等、全般的な力をつけるために理学療法と作業療法も受けています。食べ物はなんでも大好きで、口からの摂取も訓練中ですが、栄養の大部分は胃瘻チューブ(栄養チューブ)を通して摂取しています。最大の課題は、食事、唾液分泌制御、そして呼吸器疾患です。 ユーモラスな性格、ニヤリとした笑顔、大きな笑い声は、皆さんを魅了することでしょう。 活発で、粘り強く、まさに真の戦士です。 |
Easton イーストンは、2020年1月23日、雪の降る寒い日に生まれました。待望の喜ばしい妊娠でしたが、その道のりにはいくつかの問題もありました。出産までの間も何度となく怯えたものです。イーストンは予定日より早く生まれてきました。出産からわずか数時間後の1月24日は「メビウス症候群と判明した日」となり、私たちにとっては今でも、とても大切な日です。病院で、イーストンは口を動かせず、吸うこともできず、飲み込む力も非常に弱いものでした。出産した病院には小児科医がおらず、事態を把握することができませんでした。本来なら退院すべきではなかったのですが、出産から数日後、経過観察付きの退院となりました。生後数週間は、スポイトで授乳しました。なかなか体重が増えず、当初は成長が見られませんでした。しかし、時間をかけるうちに、飲み込みや吸う力が強くなっていき、生後2ヶ月になると、哺乳瓶からうまく飲めるようになり、時間はかかりましたが、誤嚥はしなくなりました。
生後3ヶ月を過ぎた頃、素晴らしい小児科医と出会い、メビウス症候群と診断され、そこから正しい方向へと導いてもらうことができました。専門医やセラピストのチームが毎週イーストンの様子を診て、今後の成長のサポートをしてくれました。その後、全般的発達遅滞、視覚障害、将来的には自閉症スペクトラムの可能性があると診断されました。 ユーモアのセンスに溢れた、ちょっと変わった男の子です。いつもパパとママを笑わせようとしたり、一人で笑ったりしています。家族から抱っこされるのが大好きで、家ではお友達のペット達にくっついています。おもちゃの車や、お絵描き、おしゃべりが大好きです。会う人みんなを笑顔にしてくれます。 |
Russell ラッセルは、クリスマスの1週間前にアラバマ州モービルで生まれました。生後、ラッセルに今後どのような治療やサポートが必要になるのか分からないまま、検査に次ぐ検査を受けました。数ある抗てんかん薬のうちの1つに行きつくまで不安な数ヶ月間を経て、退院後ようやくバージニア州の自宅へ帰ることができました。生後18ヶ月の時に橋小脳低形成3型(PCH3)と診断されました。筋緊張低下、てんかん、知的障がいなどがあります。また、先天性原発性無水晶体症という、眼球縮小、水晶体欠損、角膜混濁がおきる目の病気も持っています。僅かな光以外、まわりの世界を見ることはできませんが、とびきり明るい笑顔と愛らしい笑い声で笑い、名前を呼ぶとぱっと明るい表情を見せてくれます。会う人すべてに愛と光を与えてくれます。
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Romy Quinn ロミー・クイン。ロミーは、2021年1月13日に生まれました。メビウス症候群を持って生まれてきたとは思えないほど、健康な赤ちゃんのように見えました。生後1日目、ロミーが「頑張っていない」ことに気付きました。母乳も哺乳瓶も飲まず、シリンジでミルクを飲ませるしかありませんでした。医師や助産師は「全く普通のことです。赤ちゃんも帝王切開で疲れているだけですよ。」と言うばかりでした。2日目、なんとかミルクを飲ませようとしましたが、何も変わりませんでした。ロミーの頬っぺたをぎゅっと押してあげると、哺乳瓶を飲んでくれることを発見しました。それが普通でないことは分かっていましたが、その時はそれしか方法がありませんでした。ロミーの体重は出生時の10%以上も減ってしまいました。「このままじゃいけない、何かおかしい」と直感が告げました。私はロミーの口におっぱいをしっかりと押しつけて、彼女がもっと吸えるようにしました。やがてそれが功を奏して、順調に母乳育児を進めることができました。幸運なことです。状況が良くなることを願いながら、家でロミーの頬っぺたをぎゅっとしながら授乳するということを数週間続けましたが、一向に良くはなりませんでした。そこで、必死にネット検索をし始めました。産後4週目の時期で、想像できると思うのですが、私の感情の起伏は激しく、最悪のケースのことばかり考えていました。調べるうちに、メビウス症候群にたどり着き、すべて合点がいきました。ロミーに起きていたことと同じことが書かれていたのです。かかりつけの医師に予約を入れ、専門医による診察を求めました。私の要求が受け入れられるまで、絶対に引き下がりませんでした。
8時間かけて専門医のところへ行き、それから2日後に診断が出ました。この診断で、私は本当に安心することができました。こうなる可能性があることを、事前に分かっていたのは良かったと思います。私たちは診断を受け入れる準備はすでにできていて、あとは正式な診断だけを必要としていたのです。 ロミーは現在1歳です。集中的訓練と言語療法を開始しました。筋緊張低下のため、ほとんどの発達課題で遅れが見られます。ロミーは、私たちの人生において最大の祝福の一つである素晴らしい女の子です。ロミーのいない人生は考えられません。また、このような中で私たちを助けてくれる素晴らしいコミュニティーがあることは、本当に幸せなことだと思います。 |
William Avramenko ウィリアム・アヴラメンコは、2020年1月31日に生まれました。20週目のエコー検査で内反足があることは分かっていましたが、手の四肢障害とメビウス症候群の診断には驚きました。UW小児病院で大勢の見識ある専門医に診ていただきました。顔をにっこりさせることはできませんが、自称「ハグマシーン」で、その場にいる人みんなを惹きつける方法を知っています。彼はまるで熱心な登山家のようなので、私たちにとってリスさんです。メビウス症候群の子どもたちに見られる聴覚障害をもっています。彼の人生の様々な段階において、数え切れないほどの聴力検査を受け、聴力に関して疑問の余地があることから耳にチューブを入れることになりました。耳に入ってくる音を増幅する神経が欠損しているため、現時点では人工内耳は彼の持つ難聴の良い解決策にはなりません。人生のどんなことでも、自分の違いに適応する方法を見出しています。発話できるたくさんの言葉と手話を使って、まわりのみんなとしっかりコミュニケーションをとっています。リスのキャラクターのように、人生の高みへ登っていくことでしょう。
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Dakotah ダコタは2008年10月15日、オハイオ州で生まれました。NICUを退院し、自宅の家族に会えるまでに数週間かかりました。メビウス症候群の多くの赤ちゃんと同様、摂食が難しかったため、経鼻胃チューブを着けて退院しました。その後、哺乳瓶の使い方を覚えるまで、胃瘻チューブに移行しました。メビウス症候群の多くの子どもたちと同様、筋緊張低下と斜視を持っていました。幼少時に斜視の手術を受けました。筋緊張低下のため、筋力をつけるために小さな歩行器を使ったり、バランス感覚を身につけるために水遊びプールの中を歩いたりしました。今では歩行器も必要なく、魚のように泳ぐこともでき、水泳は夏の楽しみの一つとなっています。また、名前を覚えるのがとても得意です。一度会っただけの人の名前をずっと覚えていて、何年経ってもその人たちのことを話します。歌うこと、泳ぐこと、人形遊び、iPadで何か書くこと、音楽を聴くこと、家族との楽しい時間、ティーンエイジャーが楽しむことは何でも大好きです。9歳のとき、左右両側の笑いの動的再建手術を受けました(左右6ヶ月間隔)。今は、彼女らしい美しい笑顔を手に入れました。
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Everly エバリーは、2016年に生まれ、生後2カ月間をNICUで過ごしました。生後まもなく、たくさんの検査と専門医の診察を経て、メビウス症候群と診断されました。
メビウス症候群の多くの人と同じように、内反足を持って生まれ、生後1年間は両脚をギプスで矯正してました。現在は、矯正後の状態を保つためにAFO(下垂足矯正器)を装着しています。3歳半からは歩行器も必要なくなり、一人で歩けるようになりました。生後1ヶ月から栄養摂取のために胃瘻チューブを入れており、長年にわたりひどい逆流も経験しましたが、5歳の時、食道と胃の手術を受け、これを改善することができました。いつか胃瘻チューブが必要なくなる日が来ることを願っています。 本やiPad、人形、音楽、そしてダニエルタイガーが大好きです。スクールバスに乗るのも、学校に行くのも楽しんでいます。 |
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Finn グリフィン 、または「フィン」は2021年5月27日に生まれました。妊娠中のエコー検査でたくさんの異常が見つかり、32週目に内臓心房錯位症と診断されました。 内臓心房錯位とは、一般的に腹部臓器が通常とは異なる場所にあることを言います。内臓心房錯位の子どもによってそれぞれ異なりますが、フィンの場合、胃と肝臓が通常とは反対側にあり、肺は右側に2つ、脾臓はなく、最も重大なのが非常に複雑な心臓欠損です。また、腸と肝臓の一部が体の外に出ている状態(腹壁破裂)で産まれ、新生児のときに手術が必要でした。グリフィンのおへそは、お医者さんが作ったのでした!
生後7ヶ月までに心臓手術を含む3つの大手術を受け、2ヶ月近くを病院で過ごしました。 生後数ヶ月は体重がなかなか増えず、経鼻胃チューブ、心不全と心配の連続でしたが、今では元気になり、私たちの世界を明るく照らしてくれています。 グリフィンの心臓は単心室(本来は二つ心室があります!)なので、カエルに扮します。カエルはもともと単心室なのです! |
Reed and Jasper リードとジャスパーは、遊んだり、メビウス・シンドロームについて学んだりすることが好きです。この本に登場する他の多くの子どもたちとは異なり、リードとジャスパーはメビウス症候群ではありませんでしたが、抱える複雑な健康問題は非常によく似ています。
リードは、出生時または出生直後に新生児低酸素性虚血性脳症(HIE)、つまり酸素欠乏と脳血流低下を経験しました。メビウス症候群の子どもたちと同様、筋緊張低下もありました。つんつんした黒髪がフサフサと生えていたので、まるでかわいい子ギツネのようでした。 ジャスパーは、心臓と肺に特に影響を与える特殊な遺伝子変異があり、また、多くのメビウス症候群の子どもたちと同様に、言葉の遅れや調音、語形成に問題が見られる小脳低形成もありました。背が低く、ぽっちゃりしていて、小さい鼻がとても可愛らしかったです。 リードとジャスパーは生まれてすぐに亡くなりましたが、その短い生涯は、赤ちゃんを亡くすことへの理解や、医療ケアが必要な子どもたちへの支援を支える上で、すでに大きな影響を与えています。二人のお母さんは、子どもたちがこの本に登場すること、そして医療ケアが必要な子どもたちへの支援をサポートし、意識を高めることができることを誇りに思っています。 |
Daisy デイジーは、2012年に慌ただしくこの世に生まれてきました。予定より2ヶ月早く生まれ、その小さな命がどれほど忘れがたく、素晴らしく、そして短いものになるとは、私たちには知る由もありませんでした。デイジーの生きる力は、生まれた瞬間から光り輝いていました。この地上で私たちと少しでも多くの時間を過ごすために、あらゆる困難に立ち向かいました。驚くほど美しく、とても賢く、可愛いやんちゃな子(いたずら好きな子犬のよう)でした。とても強い意志と自分の考えを持ち、それを私たちに伝える方法も知っていました。笑顔を作ることはできなかったかもしれませんが、キャサリン妃 (ケンブリッジ公爵夫人)にお会いした時に仰っていただいたように、デイジーは目で微笑むことができました!目とボディランゲージですべてを伝えましたが、デイジーが怒っているときは、私たちは必ず身を潜めなければなりませんでした!!
デイジーは2019年この世を去りました。私たちは悲しみに打ちひしがれ、自分の大部分もデイジーと一緒に行ってしまったように感じています。それでも、このような美しい命が、私たちと共に地上での時間を過ごすために贈られてきたことに、生涯感謝することでしょう。デイジーは今、天使たちと一緒に眠っています。 |
Bexley ベックスリーは、酸素濃度の調節と格闘しながらこの世に生まれてきました。誕生時、医師により軟口蓋の異常が確認されました。その晩、ストーラリー小児病院のNICUに空路で搬送され、家族はそこで合計4ヶ月間生活することになりました。その間、遺伝子検査、内反足の治療、また、磁気共鳴画像診断(MRI)と脳波検査(EEG)を受けました。そして生後2ヶ月でメビウス症候群と診断されました。
ベックスリーは、酸素・経鼻栄養チューブ、唾液用の吸引器をつけて退院しました。現在は、すべての栄養を経鼻栄養チューブではなく、胃瘻チューブから摂取しています。口蓋修復後、唾液を調節できるようになり、酸素供給も要らなくなってきたかな、というところです。 亀が長寿、知識、忍耐を象徴しているように、今後も、ベックスリーが見せるその強さとたくましさから、人々は多くのことを学び続けるでしょう。彼女は普通の大人よりも多くのことに耐え、乗り越えてきました。ベックスリーは、亀の硬い甲羅のように強く、甲羅の内側のような柔らかさを持ち、可愛らしく、優しく、愛情深くもあります。困難に直面する度、その壁を乗り越えることを学んできたベックスリー。 きっと今後もそうし続けることでしょう!本当に愛らしく、優しい、幸せな赤ちゃんです。 歌うことや、抱っこ、ブーツで音を鳴らすことが好きです。 |
Sloan スローンは2021年の夏に生まれました。妊娠20週の検診で、主治医が両足の内反足、足、つま先、手、指の四肢障害、小顎に気づきました。生後、NICUから自宅へ退院するまでに71日かかりました。呼吸器疾患があったことから当初NICUにいましたが、その後すぐに摂食機能にも問題があることがわかりました。のちに、スローンはメビウス症候群であることが告げられました。
20週の検診で指摘されたこと以外にも、他の多くのメビウスの仲間たちと同様、まばたきができず、眼球は上下にしか動かせません。顔面麻痺があり、舌小帯短縮症、高口蓋、筋緊張低下を持っています。食べることは大好きなのですが、筋力が弱く、哺乳瓶で十分に飲むことができないため、栄養の大部分を胃瘻チューブで摂取しています。 また、他のメビウスのみんなと同じように、毎週、理学療法や作業療法、摂食療法を受け、毎週複数の医師に診てもらっています。 笑うこと、読書、新しいおもちゃが大好きです。 |
Ashwin アシュウィンは2020年初頭に生まれ、生後6ヶ月の時にポーランド症候群およびメビウス症候群と診断されました。妊娠12週の検診で四肢障害を持って生まれてくることが判明し、ようやくこれを受け止めることができた16週の検診で、内反足も持っている可能性が高いと言われました。他に何が見つかるのだろうかと妊娠中は心配でたまりませんでした!
生後、左半身にも身体的な違いがあることがわかり、そのまま遺伝子検査に進むことになりました。アシュウィンはとても眠そうで、授乳のために起こさなければなりませんでしたが、授乳自体にも問題を抱えていました。当時、諦めずに頑張るよう励まされ、たいへんな苦労と痛みを伴いながらではありましたが、なんとか母乳育児を始めることができました。これはとても幸運なことでした。助産師や医師は、アシュウィンが顔を動かさずに泣いていることに気づいていましたが、ポーランド症候群もメビウス症候群も珍しい病気であるため、退院時には何も診断がつきませんでした。ちょうどロックダウンが始まる約2ヶ月前で、診断に至るまではビデオ通話だけでしたが、アシュウィンはとても前向きで、楽しそうで、当初の不安をすべて払拭してくれました。 整形靴を必要とし、また、手の手術を検討中です。メビウスでも珍しい2種類の斜視があるため、頻繁に眼科を受診しています。 注目を浴びることやイタズラが大好きで、現在は手話だけでなく発音にも励んでいるため、ますます大変なことになりそうです! |
Ozzy オジーは2020年の9月に生まれ、ペンシルベニア州のNICUで18日間過ごしました。メビウスの可能性が指摘され、後にオハイオ州にある私たちの住まいから近い、シンシナティ小児病院の専門医によって正式に診断されました。
摂食と体重を増やすのに苦労しました。左耳の難聴、左目の斜視、左半分の顔面麻痺、左側の歯の欠損と顔面の縮小など、主に顔の左半分に影響が出ています。ピエール・ロバン症候群も持っています。神経内科、耳鼻咽喉科、眼科、アレルギー科、形成外科、遺伝科などの専門医に診ていただいています。 外にお出かけするのが好きで、兄弟と過ごす時間を楽しんでいます。好きな食べ物はスイカです。おしゃべりを始めると止まりません!周りの世界に対して好奇心がとても強く、歩くよりも走る方が好きです。 |